人種のルツボでカリフォルニア生活 -18ページ目
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ドーナツ屋さん

 朝食はいつものドーナツ屋さんで。
カンボジア移民のダラさんが営むこのゴールデン ドーナツ
いつも笑顔で向かえてくれる。
20年以上もの間、この土地でドーナツ屋さんをお姉さんと2人で切り盛りし、ほぼ365日休み無く働き、いつも明るく良い人生だと言う。
そんな幸せなダラさん姉妹が作るドーナツは、もちろんおいしくないわけが無く、他のお店には行けなくなってしまったのがちょうど1年前。車が盗まれてしまった頃。落ち込んだ私を励ましてくれ、時にはオマケをしてくれて、いつのまにか多くの常連の中の1人になっていた。 

雨もついに5日目。
被害拡大。
まだこの町は大丈夫。  

ウィンター ストーム

 カタツムリが、花びらを自分の家にくっつけてカモフラージュしたつもりの4日目。やはり今日も雨。大雨。
 南カリフォルニアは、日本の台風よりも小さな嵐に荒らされ中。ある町では土砂崩れ、ある道路では大陥没、そしてある道路は閉鎖されてしまった。幸いにも私達の町は被害はなさそう。隣町は道路が水害の為封鎖されてたけど・・・。今は嵐も大分静かになった。夏には3ヶ月も雨が降らない事があるこの土地には過去3番目に強いこのストームがこたえたみたい。

ベトナム系スーパーマーケット

 ニュースでは7日間続くと言われた雨も今日で3日目。朝起きるとカーテンの向こうは明るく雨の気配は全く無い。けれどカーテンを開け北側の窓から遠くの山を見てみると黒い雲が覆い被さっていて、その魔の手を私達の町まで伸ばそうとしていた。
私は急いでフィアンセを起こし、暖かいコーヒーで目を覚まさせいざ2人でスーパーマーケットへ。
 と言うのもちょうど1年前の2月が終わろうと言う頃、私達が大事に大事に乗っていたカワイイ愛車が盗まれてしまい、現在移動手段は全てバス。そんな私達に幸運の女神が舞い降りたのはつい12月のこと。私達の住むアパートから歩いて10分の所にこのベトナム系スーパーマーケット「サイゴン シティー」が建ったのです!
 今日もお店の中にはアジア系の人々であふれかえり、お昼前ということも手伝ってかなりの賑いよう。私はお肉を買いに精肉売り場へ。ガラスケースの中に色々な肉がそれぞれ山積みになって売られている。売り場で取り分けてくれるのはベトナム人のおっちゃん達。お客さんの殆どがベトナム人ということもあって、お店の人達は皆ベトナム語で話し掛けてくる。なのですかさず目が会うと私から笑顔で「Hello!」と挨拶。これで「ごめんなさいベトナム語は分からないの」「おぉー、ソーリー・・・」と気まずくなることが無いのである。というわけで、今日は牛と豚のミンチを1パウンド(約454グラム)づつを購入。1パウンド99セントの肉をそれぞれ測ってビニール袋に放りこみ値段をつけて手渡してくれた。そしてフィアンセ殿はと探すと向こうから手に何かを持ち笑顔で向かってくる。見てみると何やらお菓子のよう。小袋に入った物が20個入ってたったの$1.39。英語でクラッカーと小さく隅の方に書いてある他、中国語で何やら書いてるだけでいったいどういった物なのかは中が見えず分からない。しかし表にはでかでかと日本語で「塩入りのチキン」と書いてある。そんなクラッカーが存在するのか・・・?
フィアンセ:おいしそうやろ、中身分からんけど。
    私:冒険、冒険!
お店を出て空を見上げると既に暗い雲が広がり風も強くなって今にも雨が降りそうな中、無事にアパートに到着。
 食後に雨の音を聞きながら、買ってきたクラッカーを開けてみると11枚入りの薄いクッキーが入っていた。まずはフィアンセが一口パクッ。続いて私も一口。
二人:・・・・・。
未知の味を期待していた私達。普通においしい塩味のクッキーでした。

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