インディペンデンス デー | 人種のルツボでカリフォルニア生活

インディペンデンス デー

742  JULY 4th、ハンティントン ビーチのピアの上。夜にはここが花火の観覧席となる。パレードがすでに終わったお昼を過ぎた頃、私達はここにたどり着いた。 


 ピアからメインストリート一帯は全て道路が封鎖されている今日、バスは通常通りのルートではなかった。その為、降りてから1キロ以上も歩いていく事となったのだ。渋滞の車の行列を横目に、私達は先を急いだ。しかし途中、どうしてもおトイレが我慢できず海岸に降りていくことにした。サーフボードのレンタル屋さんのすぐ横に設置されたお手洗いに寄り、しばらく砂浜沿いの舗装された道を歩いていると、フィアンセが私の腕を急に引っ張った。

「あの子。」

「え?」

ふと、前を見るとなんとあの、サメに片腕を襲われたサーファー少女、べサニー・ハミルトンちゃんが歩いてくるではないか。しかも今朝、ちょうど彼女の特集をテレビで見てきたところだ。何人かの女性に囲まれ、水着姿に短パンを履いた彼女は話しに夢中であった。私達のすぐ横を通り過ぎていく。周りの人達も彼女に気付いてはいたようだが、むやみに誰も話しかけていく人はいなかった。それはまるで、そっと彼女を見守っていこうとしているかのようだ。とにかく、ここで休憩しなければ私達は彼女に出会えることが出来なかった。不思議な偶然。


       741

 やっと到着したピアから下を望むと、そこは人、人、人で埋め尽くされていた。皆、家から飛び出し、わんさわんさとどこからとも無く湧き出してきた人の洪水のようだ。
このピアから続くメイ747
ンストリートや、海岸近くには多くは無いが露店が並び、ストリート沿いのお店がいつにも増して活気付いていた。午前中にはここでパレードが行われたのだ。明るいストリートとは対照的に、何軒かの暗いバーやオープンカフェでは昼間から多くの大人達がお酒をあおっているのが通りからも見える。皆、夜のファイヤー ワークスを待ちわび、まさにお祭りムード一色である。私達はのんびりとお店を見て周り、少しでも独立記念日の雰囲気を肌で感じることができた。


 花火大会は夜9時746
スタート。私達はしかし、それを待たずしてここを後にする事になった。バスがちょうど無くなってしまうのだ。また1キロ以上も歩く事に嫌気をさしていた私達は、もう1つのルートのバス停へと急いだ。星条旗柄で飾り付けた家々を通り抜け、先へ先へと進んだ私達。ここも閉鎖されていたのだが、すでに後戻りができない所まで来ていた。結局、思っていた所にはバスが通っておらず、結果3・4キロ歩く事となってしまった。

 何とも疲れた。けれどそのおかげで、心地良い海風に吹かれながら色々な話をする事が出来た。フィアンセとこうやって歩くのは、なかなか良いもんだ。やっと捕まえたバスの中は、海からの溢れんばかりの乗客を乗せてひた走る。帰ったら、テレビで花火大会の中継でも見ようね。



              7月4日 23:56


                           
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